ヒスタミン食中毒が、
加熱調理でも防げないと話題です。
魚を食べたらじんましんが出た!
アレルギーかも・・・?
と不安になったことはありませんか?
もしかしたら、それは
ヒスタミン食中毒かもしれません。
今回は、
ヒスタミン食中毒の症状や治療薬、
熱の原因や市販薬についてご紹介します。
目次
●ヒスタミン食中毒とは?
ヒスタミンを多く含む食品を食べることで発生する食中毒です。
●主な症状は?
顔面紅潮、頭痛、吐き気、じんましん等のアレルギー様症状です。
●主な原因は?
原因食品は、サバ、マグロ、イワシなどの赤身の魚です。
●いつ発症する?
原因食品を食べた直後~1時間程度で発症します。
●ヒスタミン食中毒の発症量の目安は?
ヒスタミンの中毒量は、一般的に22~370mgとされています。
それぞれ詳しくみていきます。
ヒスタミン食中毒は、
ヒスタミンが高濃度に蓄積された食品、
特に魚類及びその加工品を食べることにより発症する、
アレルギー様の食中毒です。
ヒスタミンを多く含む食品を食べることで、
発症します。
ヒスタミン食中毒の症状は、
アレルギーに似症状です。
通常、食後数分から30分ぐらいで、
顔面口の周りなどが紅潮し、
頭痛、じんま疹、発熱等の症状がでます。
ヒスタミン食中毒は、
たいてい6~10時間で回復します。
重症になることは少なく、
抗ヒスタミン剤の投与により
すみやかに治ります。
ヒスタミン食中毒は
ヒスタミンによって生じる食中毒の呼び名です。
ヒスタミン食中毒で苦しむ患者は、
多い年で数百人規模で発生しています。
ヒスタミンは、食品中に含まれるアミノ酸の一種
ヒスチジンに、ヒスタミン産生菌の酵素が作用して、
ヒスタミンに変換されることにより生成されます。
つまり、
ヒスチジンが多く含まれる食品を
常温に放置したりすることで、
食品に付いたヒスタミン産生菌が増殖し、
ヒスタミンが生成されるのです。
原因物質となるヒスタミンにより引き起こされるため、
食中毒予防のためには、ヒスタミンの発生と特徴を
おさえておくことがポイントになります。
ヒスタミン食中毒の原因は、
化学物質「ヒスタミン」。
ヒスタミンは、
サバ、マグロ、イワシなどの魚が、
常温に放置されるなど、
不適切な管理が行われた場合に、
ヒスタミン生成菌が増殖することで
作られます。
以下表は魚種別のヒスチジン含有量。
ヒスタミンのもとになる物質が
どの程度含まれるかを魚の種類ごとに比較した一覧で、
白身魚に比べ、赤身魚により多く
含まれていることが見てとれます。
この点、ぜひ知っておきたいのが、
ヒスタミンは「熱に強い」という点。
蒸し暑い時期であっても、
食品を加熱すれば食中毒を防げると
思いがちですが、
ヒスタミンは、厄介なことに、
一度できてしまうと、
「加熱調理しても分解されません」。
過去には、保育園のほかにも、
学校が関連する大規模な食中毒が
ヒスタミンを原因に発生しており、
魚の温度管理には、特に注意を払う必要があることを、
あらためて意識したいものです。
ヒスタミン食中毒を予防するためには、
ヒスタミンの生成に気づける、、、とよいのですが、
ヒスタミンが含まれているか見た目や臭いで判断することはとても困難。
よって、
ヒスタミン食中毒予防方法としては、
食品管理を徹底する、
が、おさえるべきポイントになります。
ヒスタミンによる食中毒の予防のため、
ぜひ次のことを徹底して下さい。
●魚を常温で放置しない!
魚を保存する場合は、速やかに冷蔵・冷凍し、常温での放置時間を最小限にして下さい。
●鮮度が落ちた魚は食べない!
ひとたび蓄積されたヒスタミンは、加熱しても分解されません。
そして、ヒスタミンの有無は見た目で見抜けません。
このため、鮮度が低下したおそれのある魚は食べないのが安全です。
●自分で釣った魚も同様の管理を!
スーパーなどで冷蔵管理されている魚と異なり、
「自分で釣った魚」は案外盲点になります。
ご自身で釣った魚も、
すみやかにクーラーボックスに入れるなどして、
常温で長く放置しないようにご注意下さい。
また、内臓は傷みやすいため、
できるだけ早く取り出し、
腸管内容物で
魚肉を汚染させないように注意することも、
食中毒予防対策のひとつになります。
●食べた時、通常と異なる刺激を感じたら食べずに捨てる!
ヒスタミンが高濃度に蓄積された食品を、口に入れたとき、
唇や舌先に通常と異なる刺激を感じる場合があります。
そのような場合、もったいないと思わずに
(食中毒のリスクをとらずに)
食べずに捨てて下さい。
●ヒスタミン食中毒とは?
ヒスタミンを多く含む食品を食べることで発生する食中毒
●主な症状は?
顔面紅潮、頭痛、吐き気、じんましん等のアレルギー様症状
●主な原因は?
原因食品は、サバ、マグロ、イワシなどの赤身の魚
●ヒスタミンの特徴は?
一度生成されると加熱しても分解されない
●予防方法は?
魚は冷蔵・冷凍での温度管理を徹底!
極力常温保存せず、鮮度の高いうちに消費する
鮮度の悪い魚は食べない
内臓はできるだけ早く取り出す
食べた時に唇や舌先に刺激を感じたら、食べずに捨てる
ヒスタミンは、サバや、マグロ、イワシなどを、常温で置いておくと生成されます。
このため、内閣府の食品安全委員会の
オフィシャルブログでも注意喚起されており、
蒸し暑くなる夏場など、特に注意が必要です。
ヒスタミン食中毒の発生状況を見ると、
例年保育所や家庭、飲食店などで発生しており、
上記の注意喚起のきっかけになった出来事が、
園児の集団食中毒。
サバの塩焼きを食べたところ、
園児の口のまわりなどに発疹ができる
食中毒が発生したようです。
身近なところにひそむリスクに気づき、
適切に予防し、
日々の健やかな暮らしのために、
役立てていただけると幸いです。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
どうぞ他の記事もごゆるりとお楽しみ下さい。