今回のテーマは
いちじくの白い汁と痒みアレルギーです。
目次
イチジクの痒みはアレルギー?原因は?
いちじく(無花果)は、
夏から秋にかけて、旬を迎えます。
栄養価が高く、上品な甘さのいちじく。
日本では、桝井ドーフィンという品種が有名で、
季節になると店先で見かけたりします。
そんないちじくの季節を楽しみにしている方がいる一方で、
いちじくを食べるとかゆみが出るので苦手、
という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ところで、
いちじくの茎や切り口にナイフを入れると
牛乳のような白い汁が出てきて、
触るとかゆくなったりしたことはありませんか
手で触れるだけでなく、
食べると口の中にも痒みを感じるため、
本当はイチジクが好きなのに、
泣く泣く食べることを諦めざるを得ないという方も
中にはいらっしゃいます。
あの白い液体の正体は何なのでしょうか?
イチジクの白い液が皮膚を溶かす?
いちじくの茎などに含まれる白い液体は、
フィシンというタンパク質分解酵素。
さわると接触部位がかぶれを
起こすことがあり、
これによって痒みが生じることがあるようです。
フィシンは酵素。
なので、タンパク質に働きかけて
皮膚を溶かすような刺激になるのだとか。
いちじくに触れて痒みが生じると
イチジクアレルギーと思われることも多いようですが、
実はこの現象、アレルギーでなく
イチジクに含まれる結晶などによる直接刺激で
生じる症状だと言われています。
イチジクの白い液と対策は?目や顔に要注意!
万が一、イチジクの樹液が手についたら、
すぐに流水で洗い流しましょう。
皮膚の弱い方は、イチジクの木を触る際には
ゴム手袋などを着用し、
樹液から肌を守るとよいでしょう。
絶対に注意したいことは、
樹液が付いた手で
顔や目を触らないこと!
特に、目の粘膜は指先以上にデリケートであるため、
かぶれやすい方がうっかり触れてしまうと
惨事になりかねません。
ぜひご注意下さい。
イチジクは健康と美容に効くというのはホント?
白い液体はフィシンという名前で、
かぶれの原因になることもありますが、
マイナスの側面だけでなく、
実は、食後に食べると、消化を促進させてくれる働きを持っています。
また、いちじくは水溶性の食物繊維であるペクチンを豊富に含んでいます。
このため、腸の活動を活発にさせ、便秘に効果があります。
ちなみに、フィシンは、お酒を飲んだ後に食べると、
二日酔い予防効果も期待できる優れものだったりします。
フィシンはたんぱく質分解酵素なので、
肉などと一緒に食べると、タンパク質の分解を進めて消化を助けてくれます。
それだけではありません。
フィシンは、いちじくが傷ついたときに
侵入してくる細菌をやっつける役割があるとも言われています。
イチジクの白い汁が苦手!と感じる方がいらっしゃる一方で、
フィシンは実のところ、
イチジクが自身を守るために
身につけた防衛手段なのかもしれませんね。
イチジクは不老長寿の果物
こうした食物に由来する痒みの症状は、
イチジクだけに限りません。
例えば、身近な他の例では、
ヤマイモやパイナップルなどでも
痒みやかぶれが生じることがあるのだとか。
いちじくでどの程度、どのように触れると
痒みが生じるかは、人それぞれかと思います。
実はイチジクは不老長寿の果物
として知られています。
身体に嬉しい栄養がたくさん入っており
効用も多いこの果物。
やみくもにイチジクを怖がるのではなく、
体調にあわせて大事をとりつつも、
原因と対策を理解した上で、
大事にならない範囲で愉しむのも一案なのではないでしょうか。
いちじくの選び方
さて、
ここで美味しいイチジクの選び方について
ご紹介したいと思います。
海外では多彩な種類が存在するイチジクですが、
日本で一般的に見かけるのは桝井ドーフィン。
赤系のイチジクは、赤褐色に染まったもの。
手で触って軽くへこむくらいのものが食べごろ
果皮に傷があるもの、
また、先端の部分が裂果しい(割れ)すぎているものは
避けるのが無難です。
いちじくの保存方法
イチジクは、ベランダの鉢栽培でも
育てることができ、
密かな園芸ブームの中で育てる愛好家も増えているのだとか。
もし、イチジクが大量に採れた時は、
ポリ袋などに入れて、冷蔵庫に保存して、
なるべく早く食べるのがオススメです。
数が多すぎて一度に食べきれない場合は、
冷凍する、もしくはジャムなどに加工することで、
長持ちさせて長期間楽しむことができます。
イチジクを愉しんでみては?
痒みの原因にもなる一方で、
多彩な効用を持ち
不老長寿の異名を持つ果物
「イチジク」。
今回は、その白い液の正体と対策、
美容と便秘、さらには二日酔いにも効く
様々な効用と
よい果実の選び方、保存方法について
ご紹介しました。
イチジクは比較的手軽に
鉢植えでも育てることができて、
1本の木で実がなり、収穫ができる、
果物でありながら、
ちょっぴり野菜的な愉しみを味わえる、
そんな性質も持ち合わせた果実です。
ご興味のある方は、
痒みや刺激に注意しつつ
お店で買ってみる、
気に入れば、実際に育ててみる、など、
愉しまれてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただき、
ありがとうございました。
どうぞ他の記事もごゆるりとお楽しみ下さい。