今回のテーマは
ストレスによる突発性難聴です。

今回のポイントは、以下です。
・突発性難聴は近年増加傾向
・働き盛りや若い人にも起きる
・難聴は片耳に発生、両耳は非情に稀
・ただちに支障が出にくく治療が後手にまわることも
・有毛細胞がダメージを受けると回復困難
・早期治療が重要、発症から1週間が勝負

突発性難聴の治療を適時に行い、
聴力を回復・治癒させるためには、
兆候や症状が生じた時に、
すばやく気付くことが重要となります。

突発性難聴のセルフチェック方法
末尾でご紹介しますので、
万が一、聴こえに関してご不安な状態が
生じた場合等、ご活用いただければ幸いです。

突発性難聴とは?ストレスが原因?

突発性難聴は、その名のとおり
突発的に起きる耳の不調。

ある日突然耳が聞こえなくなったり、
めまいが起こったりする病気です。

近年、何かとストレスが多い状況の中で
突発性難聴を発症した
ミュージシャンや芸能人の方などが
突然活動をお休みされるというニュースを
耳にすることもあります。

ご家族や知人など、身近な人が突然
突発性難聴になった場合、
前触れなく発生するがゆえに、
症状や今後の経過、対策など
とても心配に思うこともあるでしょう。

突発性難聴の発症患者数は?

突発性難聴は
患者数の多い病気なのでしょうか?

突発性難聴の発症者は、
年間当たり約3万5000人

40~60代の働き盛りに多い病気で、
若いからと油断できません。

近年発症数は増加傾向にあり、
若い人にも増えているようです。

突発性難聴の原因と兆候や症状は?

突発性難聴になると、
ある日突然耳が聞こえなくなったり、
めまいが起こったりするわけですが、
「突然起きる」ことへの怖さ
感じる人も少なくないでしょう。

突発性難聴の原因は何なのでしょうか。

実は、突発性難聴の原因は
よく分かっていないようです。

突発性難聴は、ストレスなど
何らかの原因で、血流障害が起きて、
耳の中にある「有毛細胞」と呼ばれる部分が
ダメージを受けることで発症します。


出典:https://www.do-yukai.com/medical/128.html

「有毛細胞」は
細い毛が束になったような形
をしています。

有毛細胞はその細い「毛」で
音の振動をキャッチし、
電気信号に変えて脳へ送る役割
果たしているのです。

突発性難聴の症状の特徴は?

突発性難聴の特徴は、
「前ぶれもなく突然耳が聞こえなくなる」
ということにあります。

そして、
この難聴は「片耳だけ」に起きます。
両耳に起こることは非常にまれです。

そして、難聴の発症と前後して、
「耳鳴り」や「耳が詰まったような感じ」、
「めまい」や「吐き気」
伴うこともあります。

突発性難聴早めの治療が大切

突発性難聴で一番気を付けるべき点は、
治療のタイミングです。

「治療は早ければ早いほど良い」
という点が重要なポイントです。

何故なら、
有毛細胞は1度壊れると
再生ができません。

症状が悪化して
有毛細胞が壊れる前に
手を打つ必要があるのです。

突発性難聴の早期治療に関しては、
「発症して1週間以内」が勝負
だとされています。

突発性難聴を発症して間もない段階、
つまり細胞がまだ弱った段階で
治療すれば治る可能性はあります。

一方で、発症から時間が経過し、
細胞が死んでしまうと、
症状の改善自体が難しくなります。

仕事や様々な用事で忙しかったり、
医療機関の受診がおっくうだったりで
「もう少し様子を見てからにしようかな…」
と思ってしまいがちですが、
突発性難聴の治療は、
発症後1週間以内が勝負。

突発性難聴の後遺症を
残さないためにも、
耳が聞こえなくなったら
すぐに医療機関を受診することが重要
という点、くれぐれもご留意下さい。

早期に気付くための対策は?

早期治療のためには、
日常生活の中で、早い段階で
耳の異変に気付くことが必要になります。

この点、突発性難聴の場合は、
片耳だけ聴力が落ちる形で
症状が出ることが多いのですが、
もう片方が聞こえているため、
日常生活における支障が即座に出ないことが多く、
意外と聴力低下に気付きにくいことも
あるのだとか。

聴力チェック法おすすめは?

では、片方の聴力のみが落ちている場合に、
症状の有無を効果的に
チェックする方法はあるのでしょうか?

「おすすめのセルフチェック法」として、
片耳を手でふさぎ、
もう一方の耳元で手の指を使って音を出し、
左右で聞こえる音量に差がないことを確認する
という方法があります。

ポイントは
同じ音で左右比較をする、
という点にあります。

指パッチンでもよいですし、
指パッチンが苦手という方は、
指先をこすりあわせるなどの音でも構いません。

<突発性難聴のチェック法>
1.左手で左の耳をふさいでください。
2.右耳の耳元で2回指パッチンを鳴らします。
3.次に、同じく左手で、手を交差するように今度は右耳をふさいでください。
4.左の耳元で2回指パッチンを鳴らします。
5.同じように聞こえるか、音量に差がないか。確認してください。

前回の記事でもご紹介したように、
難聴があると、うつや認知症になりやすい
ことが分かっています。

この事実は、聴こえに関して
良い状態を保つことは、
心身の健康に寄与することを示しています。

耳の異変を感じたら、
片耳であっても放置しない。
ぜひ、よい耳の状態を維持して
健やかに過ごしたいものです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
どうぞ他の記事もごゆるりとお愉しみ下さい。